酷い暑さが続く毎日です。
こんな盛夏でも昔の人は少しでも涼しく過ごす為の知恵を生活の中に取り入れていました。
涼しげな音を奏でる風鈴や鈴虫、冷風を取り入れる打ち水やうちわ、
見た目も涼しげなすだれや竹ござ、蚊取り線香や花火と縁台など情緒あふれるものです。
食の分野でも先人達は深部体温を下げるための色々な料理を残しています。
素麺なんかいい例ですよね・・・涼しげだし食欲のない夏には食べやすい食品ですよね。
トマトやキュウリ、茄子 西瓜や梨、夏を代表する野菜ですよね。
それで今回は夏なのに冬の瓜と書く 冬瓜 です。
丸のままならば常温で何か月も日持ちする野菜です。
(切ったらすぐに腐りますけどね・・)
さて前段に戻りますが、
涼しげに仕上げるために、きっちりと翡翠色に炊き上げます。
爽やかな緑 です。
先ず、冬瓜の固い表皮を包丁などで削ります。
家庭なら1個丸ごとなど調理することないでしょうから薄く剥きます。
極力薄くです。緑を残しましょう。
たいがいこのまま煮炊きして冷やして、出来上がりが色飛びした茶色で美味しくなさそう・・・・
だからお子様も箸をつけないって感じになると思います。
そこで 重曹 を使用します。
粉末の炭酸ですか・・ベーキングパウダー等で使用されている、水に溶くと発泡する一般的に売られてる安全なものです。
塩と混ぜて炭酸塩なるものを配合して、冬瓜の表皮部分にべったりと盛ります。
これで数十分置いておくと、あの固い皮が柔らかくなります。
こんな感じです。
べた塩感覚です。
炭酸効果であの固い皮目がしだいに柔らかくなり、
一定時間を超えると表面が溶けてズルズルになっちゃいます。
そう言った意味でも手間と注意が必要な野菜です。数分単位で見守ります。
だから家庭では色飛びした冬瓜料理しかでてこないのでしょう。
頃合いを見て流水で塩気を抜きます。 そして熱湯で茹でていきます。
20~30分ってところでしょうか・・・・
竹串が通れば氷水に落として色止めします。
ほらこんな感じの翡翠色です。
ここまで出来れば後はお好みの薄味でさっと数分煮浸しして、
冷蔵庫できっりと冷やせば冬瓜の翡翠煮の出来上がりです。
糸瓜、ずいき、冬瓜などそのものに味が薄い野菜は旨い出汁がいるのは必須ですが・・・
暑気払いとしての料理 もやはり
後世に伝えていくべき文化 だとおもいます。
キッチン 岡
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